ディレクターズスーツ(directors suit)とは、男性の昼の準礼装である。朝から午後6時(冬は午後5時)までの装い。準礼装とはいえ、カジュアルな結婚式なら、新郎が着てもよい服装。 ただ現在はタキシードが主流になり、あまり着用している人は見かけない。ディレクタースーツと呼ぶ場合もある。
ディレクターズスーツの由来は、第2次大戦前に欧米で流行した重役の執務服が始まりである。そのダークなスーツのフォーマルの着方が、モーニングに次ぐ昼の準礼装となった。日本におけるディレクターズスーツは、1990年代始め頃に、略礼装であるブラックスーツの上着とモーニングのコールズホンを組合わせて商品化されたもの。
ディレクターズスーツの着方
- ジャケット: 黒かダークグレーのシングル、もしくはダブルブレスト。ダークスーツの上着でも良い。
- ズボン: グレー。縞柄のストライプド・パンツを合わせるのが原則。
- シャツ: 白無地のレギュラーカラーで、袖はダブルカフスのもの。結婚式などのパーティでは立衿も○
- タイ: シルバー及びシルバーグレーの結び下げ(襟元で結んでそのまま下に下げる結び方)。
- ベスト: 上着がシングルの場合は、必ずベストを着用する。色は淡いグレー・シルバー・オフホワイトなどの無地系。上着がダブルの場合はベストは省略可能。
- サスペンダー: 黒または、白黒の縞柄を使用する。ベルトは使用しない。
- カフスボタン: 真珠や白蝶貝など、白い石のもの。昼間の装いにおいては、光る石を避けるのが鉄則。
- ポケットチーフ: 絹・麻・木綿の白系チーフをスリーピークにたたんで胸ポケットに挿す。