タキシードのシャツの特徴
ここではタキシードのシャツについて解説する。こちらもジャケットに隠れて見えにくい部分ではあるが、やはりタキシードには正装としてのルールがある。細かいパーツの仕様の違いなどを是非学んで欲しい。
素材は白のブロード生地が鉄板
素材はコットン(綿)でブロード地といわれる縦糸と横糸が均等に織り込まれた平織りの生地が一般的だ。様々なバラエティのあるスーツ用のシャツとは異なり、ほとんどがこの素材を使う。シャツの品質の決め手は、縫製の良さなどもあるが第一に生地が重要だ。細い糸をより細かく織った高番手なものが上質とされており、目安は100番以上。数字が大きい方が光沢感とやわらかさが出る。
襟の形はウィングカラーかレギュラーカラー
襟の形については、主にウイングカラーと呼ばれる先端が少し折れた立ち襟のデザインが最もフォーマルで、クラシックな正装には相応しいと言われている。こちらについては海外のメゾンなどはレギュラーカラー(一般のスーツと同じ寝ている襟)でのタキシードの提案なども多く、好みによる部分も多い。
胸にはヒダ(プリーツ)を入れよう
イカ胸、プリーツ、ヒダ入り、スターチドブザムなど様々な名称で呼ばれるタキシードのシャツ。実際に見える部分は胸元周りだけだが、このプリーツがあるだけで一気にドレッシーな雰囲気が出せる。既成品ではなかなかプリーツ入のものが見当たらないことが多くオーダーで生地やプリーツの幅を自分で選んで作ることをおすすめする。
袖はダブルカフスを付けてみる
シャツは普通にシングルでボタンで留めても問題はない。しかしせっかくの結婚式などの機会であればより洗練されたタキシードの着こなしにトライしてみてはいかがだろう。ダブルカフスと呼ばれる袖の折返しのあるシャツに、黒いオニキス(天然石)を着ければ最高だ。
スタッズボタンで前立てを留める
スタッズボタンとは前立ての第2~第4ボタン部分に後から取り付ける飾りボタンのことを呼び、カフスボタン同様にフォーマルシャツ用ボタンの1つだ。実は今と異なり、19世紀中頃の正・礼装用のシャツは、両方が穴になっていて必ずスダッズの留め具でシャツを留めていた。シンプルなブラックで、大きさは直径11.5mmがシャツのボタンホールにもピッタリでおすすめだ。
>カフスボタン、スタッズボタンの詳細